イランという国で
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2004年 12月 03日 |
 朝から冷えるなーと思っていたら、ちらちらと雪が舞っていました。つもるほどの雪ではなく、本当に細かな雪が空中を舞っているだけだったのですが、「ああ、冬が来たんだなあ」と実感してしまいました。

 イランというと、「砂漠の国」で、「年中暑く」て人々は未だに「らくだで移動している」と思われているようです。
 実際には、「土漠の国(※1)」で、「妙にはっきりと四季があり(※2)」、「自動車大好き」な人たちが住む国なのですが。

 テヘランもそうですが、ずっと南の地域まで冬には雪も降ったりします。

 その雪がちらちらと降る中買い物へ。
 それも何カ所かによらなくてはいけなかったので、贅沢にもタクシーで。

 途中、アルメニア人が多く住む地区を通ったのですが、クリスマスの飾りやカードが売られていて、クリスマス気分を味わうことができました。
 この数年、イラン人の間でも、アメリカ風のクリスマスの飾り付けが流行しているようで、なぜかホテルや個人宅できらきらとした飾り付けがされたツリーを見ることができるようになっています。結局、イラン人はアメリカ文化が大好きなんだよなーと実感してしまいます。

 アルメニア人は正教徒ですしムスリムへの気兼ねもあるのか、あまり派手にクリスマスを祝うことはないようです。
 知り合いのアルメニア人のお宅におじゃましても、手作りのリースにろうそくが飾られているくらいで、ツリーをきらきらと飾り立てることはあまりしていないようです。

 そういえば、ホテルなどで(もちろんほとんどが政府経営)ツリーを飾ったりクリスマスソングを流したりするのに、ムスリム家庭でツリーを飾ることにはやはりまだうるさく言う人がいるようです。
 時々ここでご紹介するレイラちゃんのお宅での話しですが、レイラちゃんのお母さんはイラン人と結婚したためムスリムにされてしまいましたが、本当ならキリスト教徒になるための洗礼を受ける直前だったのだそうです。
 そういうお母さんの事情と、ちょっと家の中を華やかにしてみようかということで、ツリーを買って飾り付けをしたのだそうです。
 それだけなら何の問題もなかったのでしょうが、レイラちゃんは子供ですから、学校で「私の家にはツリーが飾ってあってきれいなのよ」と言ってしまったのだそうです。そうしたら大変です。先生から、「ムスリム家庭で何ということをしているのか」という圧力がかかり、ツリーをしまわざるを得なかったそうです。
「この子が、外で黙っていられるようになるまでは駄目だわ」
 とお母さんは笑っていました。

 明日は金曜日ですし、空気もきれいでしょうから、晴れたなら雪景色の山々がきれいに見えるのではないかと楽しみです。


※1 日本人が恐らくイメージするサハラ砂漠のような「砂の」砂漠はイランにはほとんど存在しません。ほとんどが、塩の浮いた「土漠」です。

※2 イランは春分の日を正月とする暦を使っているのですが、三ヶ月毎に季節を分けます。そしてまた見事に、ほぼこの三ヶ月毎に季節がぱっと切り替わるのです。
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by sarasayajp | 2004-12-03 02:23 | いろいろ |
2004年 10月 23日 |
 イランの映画監督アッバース・キヤロスタミーが、日本で世界文化賞を受賞したそうです。

 日本を含めた欧米で人気の監督ですが、イランではそれほど人気は高くありません。

 彼だけではなく、国際的に評価の高いイラン映画は実はイラン国内ではそれほどヒットしません。イラン国内でも海外でも評価が高いのは、マジード・マジーディーくらいではないかと思うほどです。

 イランでは映画は娯楽であり、メッセージ性の高い映画はうけません。また、現実にうんざりしているのに、イラン社会の現実をあまりにリアルに描かれてもうんざりするだけということもあるようです。
 海外で受賞した映画はイランでも上映されますが、「あんな退屈な映画がどうしておもしろいんだ?」と逆に聞かれてしまうことがあるほどです。

 例えば、マフマルバーフの「ギャッベ」や「カンダハール」はこちらでは今ひとつ人気がありませんでしたし、娘のサミーラ・マフマルバーフの「ブラックボード」はほとんど客が入らなかったと聞いています。

 うんざりする現実をちょっと違う視点から描けば、また新鮮味があってヒットするのですが、これもさじ加減がなかなか難しいようです。
 日本でもヒットしたそうですが、マジード・マジーディーの「運動靴と赤い金魚」は子供の目を通していることで、靴が買えない貧しさもほのぼのとしたものになるようです。しかし同じ監督の「太陽は僕の瞳(でしたよね?)」はメッセージ性が強かったためか、「きれいな景色だったよね~」というくらいで、イラン人にはあまり受けなかったようです。

 個人的におすすめなイラン映画は、キヤロスタミー監督の初期の三部作、「友達の家はどこ」「そして人生は続く」「オリーブの林を抜けて(だったかな?)」それからマジード・マジーディーの上にあげた二作、それから、イランでは上映禁止のアボルファズル・ジャリーリーの「七本のキャンドル」、監督を忘れてしまいましたが「サイクリスト」などです。これらは日本でもレンタルできるそうですので、もしご興味がありましたらどうぞ。

 私がイラン映画ですごいと思うのは、効果音やBGMをほとんど使わず、自然にある音でその時々の感情を表してしまうところです。単に低予算だからだと言ってしまうとそれまでなのですが、ハリウッド風の仰々しさのない映画作りは素朴で素敵だと思います。

余計なこと
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by sarasayajp | 2004-10-23 16:30 | いろいろ |
2004年 10月 22日 |
 ラマダーン一週目。まだまだ断食をしている人も余裕があります。

 昨日は木曜日だったため、エフタールを家族や親戚、友人の家でとったのであろう人たちが夜遅くまで市内を行き来しています。(イスラームでは金曜日が休日)

 前にもお話ししましたが、エフタールを沢山の人にふるまうことは功徳があるとされていますので、この時期にはとにかくご招待がたくさんあります。
 おもしろいのが、たとえ断食をしていなくともエフタールの招待には応じますし、またエフタールに人を招いたりすることです。

 私は小心者なので、断食をしないでエフタールに招かれると申し訳ないような気分になってしまいます。そこで、ついつい、誰かに招待された時にはお昼を抜いたりしてしまうのですが、こういうところはイラン人の図々しい部分を見習いたいものです。


 ところで、断食をしているとどうなるか。
 まず、のどが渇いてお腹がすくのは当然ですが、このピークが過ぎると段々眠くなってきてしまいます。そのため、午後はほとんど仕事になりません。サハリーを食べた後二度寝していても眠気は来るようです。
 そのため、ラマダーン中は役所へ行くにも銀行へ行くにも午前中のうちにさっさと済ませてしまうに限ります。そうでないと、間違いがあったり、些細なことで言い合いになったりしてしまう可能性が普段より高くなるからです。

 眠気が来たところで眠ってしまえばいいのですが、仕事があったりするとそうもいきません。そうすると今度はいらいらとしてきます。
 ラマダーン後半になると、ずっとまじめに断食をしている人の中には、疲れがたまってきて、怒りっぽくなったりする人も出てきます。このため、喧嘩と事故が増えてきます。ラマダーン後半の夕方近くの道路はかなり危険です。
 「エフタールまでに家に帰るんだ!」という断固とした意志を持った運転をする人が増えますので、無理な突っ込みや割り込みをして、それなのに集中力は空腹のために低下しているのですから事故が増えるのも道理です。

 何年か前、イランに赴任していたある日本人の夫婦が断食をしてみようと思い立ったそうです。「断食」という言葉を誤解したのでしょうか、一日中何も食べずに一週間を過ごし、最後は立てないほどになったとのことです。もし、体験のために断食をしてみようと思った方がいらっしゃいましたら、必ず朝食と夕食は食べて下さい。

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