イランという国で
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2008年 04月 24日 |
 山の中の村から谷をさかのぼり、調査を終えて村に戻ってくると、ちょうどそこに居合わせた一人のおばあさんが話しかけてきました。
 方言がきつかったので一緒にいたイラン人の友人に応対をまかせ、私はそこに寝そべっていた猫にカメラを向けました。野良猫にしてはとてもきれいで近づいても逃げ出しません。

「何を撮っているんだい」
「あの猫ですよ。とってもきれいですね」
「私と一緒にいつも村の中を歩いているんだよ」
「おや、あなたの猫でしたか」
「こんな小さな時から育てたからね。私が行くところにはどこでもついてくるんだよ」

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 とまあ、こんな会話が交わされている間、猫はそこに寝そべっていました。おばあさんが少しでも移動するととことことついて行き、また寝そべります。
 友人と私はその様子にびっくりしてしまいました。

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「犬ならともかく、猫でもあんな風に人にくっついて歩くものなのかなあ」
「本当に小さいときから大切にしていたんだろうねえ」
「それにしてもすごいですよ」
「そういえば、テヘランの人は猫が嫌いで、よく石を投げつけたりしているけど、あのおばあさんはそうじゃないんだね。どうしてテヘランの人はあんなに猫を嫌うの?」
「猫はずるいからです」
「ずるい?」
「この春、ベランダとか庭をきれいにしようと思って、鉢やプランターを買って花の苗を植えたんですよ。ところが、夜になると猫がやってきてそこで寝るんですよ。おかげで苗はぺちゃんこになってしまってしまって、花を咲かせるどころではなかったんで、悔しかったんですよ。どうしてわざわざあんなところで寝るんだろう」

 彼には悪いのですが、思わず笑ってしまいました。
「猫ってそういうところが好きだから〜〜。ちょっと狭い不思議なところで丸くなって寝るんだよね〜〜」
「そうですか?」
「そうそう。ちょっと前に日本でも、鍋の中でくるっと丸くなって寝る子猫がものすごく話題になったんだよ〜〜」
「鍋ですか」

 私の住むアパートの斜め前の建築現場で働く労働者たちは、猫を見ると、それがちょっと離れたところを歩いているものでもわざわざ走っていって石を投げつけます。高校生くらいの男の子たちが子猫を蹴っているのを見たこともあります。猫好きにとってはちょっと辛いところなのですが、おばあさんとおばあさんを信用して大好きな猫の様子に、山歩きの連続で筋肉痛ではあっても、ちょっとうれしくなってしまったのでした。

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by sarasayajp | 2008-04-24 12:12 | いろいろ |
2008年 02月 01日 |
 寒波は峠を越えたとニュースなどで言われていましたし、この二三日は比較的暖かい日が続いていたのですが、昨夜は再び雪となりました。水不足が懸念される夏を考えれば、この時期にたっぷりと雪が降ってくれることはありがたいのですが、気分としては「ディゲ・バッセ(もう十分)」となってしまうことも否めません。ついつい、「山にだけ降ればいいのに」と自分勝手なことを思ってしまったりもします。

 今年の寒波は意外な被害をももたらしていました。
 よく考えれば意外でも何でもないのですが、テヘランの南にある大バーザールをはじめとする様々な場所で「水不足」が一時的に生じていたのです。
 原因は単純で、水道管が凍結して水が出ない、というだけのことだったのですが、このおかげでバーザール内のチャイハーネやレストラン、食堂などが軒並み営業できず、トイレも使えずで大変だったようです。大学前に軒を並べる本屋街でも、トイレを借りようと思ったら「水が出ないけど大丈夫?」と言われる始末でした。
 水道管に断熱材を巻くとか、夜に水抜きをしておくとか、そういうことをしなかったのか知らなかったのか。そういう状態が何日か続いていたようです。ちょうどアーシュラーも重なり、大変だったようです。

 何日か前に、バーザールを訪れたときにはもう復旧していたようでしたが、冬に雨や雪が降るのは分かっているのに対策がほとんど考えられていない町なんだなあと改めて思った冬だったのでした。まだ終わっていませんが。

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 人間は大変だね、と、アンティーク絨毯屋のサラーの片隅で。

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by sarasayajp | 2008-02-01 12:46 | いろいろ |
2007年 12月 10日 |
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 あるアフガン人家庭におじゃますると、「にゃあ」と子猫が出迎えてくれました。
 決して人懐っこいわけではありませんでしたが、毛並みもきれいでふかふかで、家族からかわいがられているのは分かりました。

 この子猫を見ていて思いだしたことがあります。イランに来てすぐにテヘラン大学の寮にいた頃のことと、友人・知人を訪ねていったあちこちの寮でのことです。

 大学の寮というのはどこでも、不思議と猫が多く住み着いています。
 出産シーズンになると子猫が寮内をうろうろしていることもあったりします。
 ほんの小さな子猫です。人間に何かができるわけありません。
 ところが、女の子たちは「きゃあ」と悲鳴を上げて子猫から逃げ出してみせるのです。
 初めてこの光景を目にしたときには「はあああああ?」とあっけにとられてしまいましたが、これが一人二人ではないというのが次第に分かってきました。この「子猫を怖がってみせる」というのがイランで一番びっくりしたことの一つでした。なぜ「みせる」なのかというと、本当に心の底から怖がっているのか、そうすることで何かをアピールしようとしているのかよく分からなかったからです。

 イラン人の友人などにこの疑問をぶつけてみたところ、「あなただって、スースク(ゴキブリ)を見れば飛び上がるでしょ」という意味のことを言われて終わりでした。言いたいことは良く分かったのですが、ゴキブリと猫を同列に扱われたことにびっくりして、それ以上突っ込めなかったのでした。

 「しっっしっっ」と追い払いながらも、それでも、寮内の猫を駆除しよう、という動きにはならず、何となくお互いに距離を取りながらそれなりに過ごしているところがイランらしいところかもと思うのでした。

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by sarasayajp | 2007-12-10 15:34 | いろいろ |
2007年 10月 26日 |
 仕事や雑事などで取り込んでおり、更新やコメント、メールへのお返事が遅くなっています。済みません。

 二三日中には落ち着く予定です。
 この秋はそれほど忙しくならないはずだったのですが、ばたばたするときにはするものですね。

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by sarasayajp | 2007-10-26 19:02 | お知らせ |
2007年 10月 24日 |
 仕事でしばらくテヘランを離れていました。

 テヘランに戻ってきて気になったのは、私のアパートのお向かいに住み着いている猫の親子のこと。
 私が出かける二三日前から姿を見なくなっていて、まだ子供も小さいのにどこへ行ったのだろうと気になっていました。

 テヘランに戻ってきた翌日に、外出すると、ばったりと親子連れに出くわしました。
 どうやら、私のアパートのお向かいではなく、お隣に引っ越していたようでした。
 子供たちは木登りの訓練中で、そろそろ親離れなのかな?と、ちょっと寂しさも感じつつ、ほっとしたのでした。

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 テヘランには野良猫が多いのですが、アゼルバイジャン地方で見る猫よりも痩せていて、毛づやも悪いのがちょっと不思議です。栄養不足なのでしょうか。

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