イランという国で
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2013年 05月 17日 |
 調査のためにカスピ海沿岸州ギーラーンへ来ています。

 今回は、これまで調査した中で情報不足だった場所をもう一度調査するのが目的の一つでした。

 その中の一つ。
 茶畑が広がる中に浮かび上がる、こんもりとした樫の木の森の中にある聖者廟を訪れたときのことです。
 以前ここを訪れたときに確認を忘れていた、この廟の住所を確認するため(この廟の周囲には三つの村があり、この土地がその内のどの村に属すのかを知る必要があった)通りがかりの軽トラックの運転手に、「この場所はどの村に属すか分かる?」と尋ねました。返ってきた答えは少し離れたところの村の名前だったので、ああ、よく分からないのだなと思いつつも「ありがとう」と分かれ、その後誰も通りかからないので、廟の周囲で写真を撮りつつ、誰かが通りかかるのを待っていました。

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こういうところ。右手奥に見える建物は製茶工場。


 すると、後ろから声をかけられました。
 振り向くと、制服警官、役付きらしいのとその部下らしい若いのという二人と、兵役の若者が二人と四人もの警察関係者が立っています。
 珍しいことではないのですが、軽トラックの運転手が不審な外国人がうろうろしていると通報したのでしょう。それにしても、警官一人と兵役中の若者一人がバイクで二人乗りをしてやってくるのが普通なので、四人というのは随分と大がかりです。

 大がかりではありましたが、フレンドリーな警官たちで、身分説明と調査許可書の提示でその場は納得してもらえ、さらにはこの場所の正確な住所も教えてもらえました。ところがなんと、「これから情報省の役人が来るからそれまで待つように」とのこと。
 ところが、近くの町からやってくる役人が道に迷っているということで時間がかかりそうだから、調査を続けてもいいよ、というので、それじゃあと廟の中へ入ろうとしました。が、扉が開きません。かぎはかかっていないのにどうして、と、扉をがたがたと押してみたもののやはり開きません。警官たちも何事かと集まってくる中、なんと、中から扉が開きました。
 中には20代くらいの若者が一人立っています。
 中で願掛けをしたり祈っていたりしたのかな、じゃあ邪魔をして悪かったかな、と考えている私の後ろでは警官たちが誰だ誰だ、何だ何だと色めきたっています。
 早速役付き警官が尋問を始めました。
 尋問に応える若者の話し方や声を聞いて、警官たちが色めき立った理由が分かりました。一応運転手に「モウタード(麻薬中毒者)だよね」と確認を取ると、そうだろうとのこと。
 若者は警官に、自分はがんを患っているのだが、この廟に40日間籠もると治るから廟に籠もっていたのだと説明しています。
 病気快癒のために聖者廟にお籠もりすること自体は珍しくありませんが、40日間というのは珍しいかもしれません。廟の中を見ると毛布も持ち込んであり、泊まり込み体制でいたのは間違いないようです。
 警官たちは若者の家に電話をして事実確認をしていますが、要領を得ないようです。
 そうこうするうちに、道に迷っていたという情報省の役人がハンディビデオを片手にようやく到着です。
 ビデオで何を撮るのだ?尋問の様子でも撮るのか?と微妙に疑問です。
 疑問に思いながらもパスポートを見せろというので、たまたま持っていたパスポート渡すと、なんと写真モードで撮影しています。情報省ではカメラではなくビデオで写真を撮るようです。

 結局、尋問らしい尋問もなく、調査許可書のコピーを持って、じゃあね、と一行は不審者扱いの若者を連れて去って行きました。
 一行を見送りながら、情報省はサマンド(イランの国産車)だけど、警察はやっぱりトヨタのピックアップなんだなあと、どうでもいいことなのですが、思わずにはいられませんでした。トヨタのピックアップ、警察にも密輸業者にも未だに人気が高いようです。

 まあ、通報されたから出動せざるを得なかったんだろうなあと思い、調査許可書等を揃えておいて良かったと思うと同時に、地方での外国人に対する過敏さに大変だなあと思ってしまったのでした。
 日本でも、大きな神社ではなくて村の田んぼ脇の稲荷の祠を外国人がうろうろして、写真を撮っていたら通報されて警官が来るかなあ、来るかもなあとも思わないでもないのでした。

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木立の中の廟。この中に若者が籠もっていた。


 調査の際に許可書を用意するのは当然なのですが、パスポートは通常、宿泊ホテルに預けさせられるので、調査中は持ち歩いていないことがほとんどです。この日はたまたま、何を思ったのかホテルの従業員が「持っていった方がいい」と渡してくれたのでした。彼には感謝です。
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2013年 05月 03日 |
 相も変わらず、ネット環境には苦労する日々が続いています。

 このブログにも、夜中を過ぎないとログインできない状態で、更新どころではありません。

 国際電話がつながらないのも相変わらずですし、メールで「電話して」と頼み、日本から電話をしてもらっていたのですが、どうも日本からの電話も時々つながりにくいようです。
 日本だけではなく、マレーシアやイギリスなどとも電話がつながりにくいということなのですが、その一方で全く支障なく電話ができる国もあるというのが不思議なところです。一体どういう基準なのでしょうか。

 ペルシア語学校でも、5月末までしかビザを出さないことで、学生たちを国外へ追い出そうとしているそうですし、観光ビザも団体ツアー以外ではかなり出にくくなっているようです。

 物価はじりじり上がり、その一方で収入はさほど増えずですから、不満はたまっていると思うのですが、前回の選挙とは違って現金のばらまきはさほど見られないようです。
 大統領選挙の結果がどうなるかは全く予想が付きませんが、こういう微妙な息苦しさは早く終わってほしいなあと思わずにいられないのでした。
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by sarasayajp | 2013-05-03 05:28 | いろいろ |
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