イランという国で
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2011年 12月 28日 |
 大学の職員食堂でのこと。
 その日のメニューは、「サブズィー・ポロウ(ハーブの炊き込みご飯)とツナ缶」か「ゼレシュク・ポロウ(スグリの一種の実を振りかけたご飯)とグーシュト(肉の煮込み)」でした。
 私は肉の煮込みの方を選択。
 食事中、サブズィー・ポロウを食べていた、日本人の先生が言いました。「そういえば、イランではツナ缶を、缶ごと煮立てると聞いたんですが、本当ですか?」
 私はそんなことをするとは聞いたことがなかったのでびっくりだったのですが、一緒にいたイラン人の先生たちは何を当たり前のことを、という反応でした。さらには、「缶の上に書いてあるじゃないですか」とのこと。
 これまで、ツナ缶は何種類も何度も買っていましたが、そんな表示があったとは全く気付いていませんでした。「20分は煮るように書いてありますよ」とのこと。さらには、「味が良くなるとかではなくて、衛生上の理由からですよ」と追い打ちです。イランの缶詰は、煮沸をする必要があるの?とまたまたびっくりです。

 最近は食生活が変わってきているので、テヘランなどでは夕食もご飯をしっかり食べる家が増えているようですが、もともと、夕食はそれほど重いおかずを取る習慣はなく、簡単に済ませるのが普通でした。
 例えば、パンとサブズィー(生ハーブミックス)、チーズ、具入りのオムレツなどのおかずといったもので、友人の家に突然お邪魔すると、「こんなのしかないわよ~」と言われながらこうした簡単な家庭料理を出されることがよくあります。
 こうした簡単な夕食の一品として、ツナ缶が皿にあけられて出てくることがあります。決して熱々のほかほかではなかったと思うのだけどなあと思っていたら、「煮沸した後、冷蔵庫に置いておくことも多いですよ」ということなので、本当に私が全く気付いていなかっただけなのかもしれません。15年目にして初めて知った真実、という感じです。

 イランのツナ缶は、時々油くさいことがあって(当たり外れがある)、それほど好きというわけではなかったのですが、最近は、オリーブオイル漬けのものや、ディルなどのハーブが入ったものなど、おいしいものも出てきたため、食事を作るのが面倒な時などに私の食卓に上ることも増えていました。
 これまで、恐らく、ツナ缶で当たったことはないと思うのですが、知ってしまったからにはやはり煮沸をすべきなのかどうか、少々悩むところなのでした。

 そういえば、日本の缶詰も缶ごと煮沸の指示があったのかなあとは思うのですが、手元に日本の缶詰がないため確認できないのでした。
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2011年 12月 24日 |
 以前、私が持っている当局からの調査許可書を振りかざす運転手の話をしたことがあったと思います。
 似たような話はイランでも日本でもたくさんあると思います。
 自分に何か特別な力や立場があるわけではないのに、そうした力を持つ人や機関とつながりがあるというだけで、何かを勘違いしてしまうということは。

 特に、中央の権力が強く、許可書&警察国家であり、さらには外国人(より正確には自分の属するコミュニティーの外の人)排斥の気分が強いイランではそうした傾向が強く、閉口してしまうことがあります。

 先日、以前、調査に行った聖者廟を6年ぶりくらいに訪れました。
 様子がすっかり変わっているのでびっくりし、以前の様子と比べるべく、写真を撮ろうとしました。
 すると、背後から、「写真は禁止だ」と怒鳴りながら男性が近づいてきます。
 とりあえず、カメラを下ろし、自分の身分と目的を伝えたところ、「モジャッヴェズ(許可書)を持たない人間には写真は撮らせん」と偉そうに言います。
 まあ、けんかしても仕方ないし、と、「じゃあ、写真は結構です。でも、少しだけ話を聞かせてくれませんか?廟を立て替えているようですが、前の建物はいつ取り壊したんですか?それと、以前、調査でここを訪れた時には聞き損ねたんですが、どういう来歴があるのかお聞きしたいのですが」と切り出したところ、「話を聞きたいなら、許可書を持ってこい」とのこと。
 さすがにかちんと来てしまいました。
 私の周りでは、携帯電話のカメラなどで記念写真を撮っている家族連れなどもいます。彼らの写真撮影も禁止するのなら話は分かりますが、「外国人に対して強く出ている偉い自分」「許可書を要求することのできる強い立場の自分」に酔っているだけに見えてうんざりしてしまいました。

 何かというと禁止事項を増やし、規制をすることで立場の強さを示そうとしているように見えるイランの各種機関ですが、写真撮影について言えば、マスコミなどの規制に当たるイスラーム文化指導省によると、軍事施設等、撮影禁止となっている場所以外については、例えば、聖者廟やモスクの外観を取ることに特に規制もないとのことです。内部は許可が必要だそうですが。同じ事を、こうした宗教関連施設を管理しているワクフ慈善庁も言っています。

 これまでにも調査中にはいろいろなことがありましたが、今回の男性のように、話を聞くことにすら許可書を求めるというのは初めてです。
 こちらに許可書を求めるのなら、向こうにも、許可書の提示を要求することができる立場であることを証明する文書を見せてもらいたいなあと、ついつい思ってしまいます。必殺、許可書返し。一度言ってみたいものです。

 こういう人物に当たるのは、都市部に割と近い、都市に吸収されかかっているような農村に多いのですが、あまりの多さにうんざりしていた数年前、イスラーム文化指導省の外国プレス担当者に対し、「撮影禁止の場所以外の撮影は許可されている」という証明書を発行してほしいと言って笑われたことを思い出してしまいました。
 でも、考えてみたら、この数年は、許可書のおかげということもありますが、こういう人物に当たること自体が少なくなっていたのだなあとも、しみじみ思い返してしまった出来事だったのでした。
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by sarasayajp | 2011-12-24 04:47 | イラン人 |
2011年 12月 23日 |
 ここ二三週間、テヘランは晴天続きでした。
 そのため、毎冬恒例の大気汚染が徐々に深刻化し、そろそろ学校や政府機関の休日措置が行われるのではないかというレベルにまで達しているようです。
 エスファハーンでは既に、この水曜日から休日措置が執られていたようです。

 毎年同じ事が繰り返されているわけですが、根本的な対策がほとんど行われていないように見えるのが不思議なところです。
 結局、冬の一時期をしのげばあとは関係ないし、ということなのかな?と思うのですが、そのしのぎ方も休日措置がもっぱらで、経済活動にも学校の授業運営にもマイナスなのは構わないのかなあと、これまた不思議なのでした。

 もっとも、休日措置を執ると、テヘラン市民が一斉にカスピ海岸へ移動するので、カスピ海岸各地の経済には貢献しているわけですが。でもちょっと、何かが違うよなあと思わずにはいられないのでした。
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2011年 12月 16日 |
 昨日、久しぶりに調査に出かけました。
 道中、助手兼運転手の知人が、「そういえば、チャンネル5(テヘラン・チャンネル)とBBCに出たんだって?自分は見ていないんだけど、会社の人達がそう言っていたよ」と言い出しました。

 シートからずり落ちそうになるくらいびっくりです。

 「テレビのインタビューなんて受けたことないんだけど。うっかり映ってBBCで放送されてしまったことはあるけど」
 「え?この前、大統領官邸に行ったときにでもインタビューされたんじゃなくて?(調査の時は大抵一緒にいるので、調査中にインタビューされたなら知らないはずがない)」
 「インタビューどころか、単に座っていただけだから」
 「でも、サーヴォジボラーグで、エマームザーデの研究者と紹介されていたらしいから。そんな日本人が他にいる?」
 「…いないと思う。でも、サーヴォジボラーグを調査に訪れたのはもう6年以上前の話で、それ以降は、全然行っていないんだけど」

 彼の勤めている会社の人達の多くは私の顔を知っていますから、「彼女がインタビューされていた」とはっきり言っているのだとしたら見間違いを考えにくいので奇妙な感じです。

 あまりに私が気持ち悪がるので、彼が会社の人や奥さんに電話をして確認したところ、テヘラン・チャンネルの方は、先日行われたアーシューラーの行事に関連した番組で、サーヴォジボラーグで行われていた行事を見学に来ていた私にインタビューをしたものらしい、ということが分かりました。
 人物紹介として、字幕に私の名前と専門が出ていたのですが、顔は私と少し違っていたようなので、不思議には思っていたとのこと。

 BBCの方はまだ確認が取れていないのですが、やはり私としか取れないプロフィールが紹介されていたか、本当に私が映っていたかなのでしょう。

 しかし変な話です。なぜなら、アーシューラーの時、私はイランを出て、旅行中だったからです。
 IRIBの国際短波ラジオ放送とは少しだけ関わりがありますが、テヘラン・チャンネルやBBCとはこれまで何の接点もないので、どこでどうして私の名前が出たのか、私の名前を名乗った(あるいは名乗らされた)東洋人とは誰なのか、やはりなんだか不思議な話なのでした。

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ということで、サーヴォジボラーグにあるエマームザーデ(一種の聖者廟)の一つ。

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by sarasayajp | 2011-12-16 18:05 | いろいろ |
2011年 12月 15日 |
 突発的にいくつかの仕事が重なり、机に張り付く毎日でした。

 その机に張り付いている間に、世間ではいろいろなことが起こっていて、なんともびっくりです。そのおかげで、イランが今にも戦争に巻き込まれるのではないかと、あちこちから心配されてしまいました。

 イギリス大使館襲撃事件については、真相はよく分かりませんが、少なくとも、大統領を筆頭とする政府にああいったグループを押さえる力がなくなっていることは分かってしまったように思います。この春の国会議員選挙やその後の大統領選挙をにらんだ、権力争いが起こっているのだろうなあと思わずにいられません。
 この事件の後、テヘラン大学の様子はどうですか?という質問もいただいたのですが、大学本部の方は分かりませんが、外国学部のある一角では案外冷めた学生ばかりだったように見えました。

 ステルス機の方はなんだかよく分からないです。
 どうやら本物らしいというのはアメリカの反応から分かるのですが、入手手段については今ひとつ分かりません。
 最初の「撃墜した」から、イランにはステルス機を探知する能力はないじゃないかとか、破損がないじゃないかという指摘に、「革命防衛隊がサイバー攻撃によって乗っ取った」に手段が変更されているところが何とも怪しげです。
 「そんなサイバー技術があるなら、核施設のコンピューターにウィルスを仕込まれるなんてあり得ないじゃん」
 「故障して落っこちてきたのを拾ったんでしょ」
 など、あれこれ言われているようです。

 サイバー技術といえば、このところ、ネットの規制が更に強まっているようです。学生達が使っているアンチフィルターや、プロキシなども効果がないことも多いとのこと。そのサイバー技術をもう少し違うところに使ってほしいものだと思うのですが。そのうち、政府の認めたごく一部の人以外はネットが使えなくなるという噂が本当になるのでは?と思わずにいられません。

 
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 金融制裁については、基本的に、イランでもらっている給料で生活しているため、個人的にはほとんど影響がないのですが、イランの人達がずいぶんと外貨に殺到しているようで、町の両替屋と公定のレートにずいぶんと開きが出てきています。昔のように数倍まで格差が広がるのかどうかこちらは気にかかるところです。

 石油の禁輸についても、「別に欧米や日本が買わなくても、その分を中国が買うだろうから、イランには影響はないでしょ」という見方が多いようです。

 そういえば、つい先日、大統領閣下の演説中に靴を投げつけた人物がいたとか。この人物、ハータミー大統領時代にも、ハータミーに卵を投げつけ、当のハータミー大統領の出してくれたお金で保釈されたというのですが、今回の大統領はどうするのでしょうか。

 と、とりとめもない話ばかりになってしまいましたが、こうして並べてみると、短期間に色々あったのだなあと改めてびっくりです。最悪の事態になる感じはしないのですが、主義主張にこだわるあまり、国民の生活に悪影響を与えるようなことは避けてほしいと思わずにいられません。
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by sarasayajp | 2011-12-15 05:53 | いろいろ |
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