イランという国で
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2009年 05月 30日 |
 バルーチェスターンの方でテロがあったとのこと。
 政府はいつも通り、アメリカの陰謀だと言い張っていますがどうなのでしょうか。

 どんな政治的主張をするのも構いません。しかし、テロという形で全く関係ない人を巻き込むことは許されないし、そういう形での主張は他の人々に広く受け入れられるものではないと思います。
 人々に広く受け入れられる主張であれば、79年の革命のように、政府にもどうにもできない動きとなるのではないでしょうか。(私は79年の革命はイスラーム革命だとは見なしていませんので、現政権がイスラーム革命により誕生したとは考えていません)

 現在、大統領選挙が行われています。
 97年にハータミー大統領が当選した時のことを覚えています。選挙前はイラン国内外のメディア全てが「ナーテグヌーリー有利」としており、イランの人々自身が「どうせ投票操作されてそうなるんだ」と考えていたようなのですが、それでも、投票所に詰めかけ、ハータミーに投票したのです。投票所から出てくる人々が、私にむかって口々に「君は誰に投票したんだい?え?自分?決まってるだろう。ハータミーさ!」と、明るい笑顔で話しかけてきていたのを覚えています。
 その結果が、投票操作どころではないハータミーの圧勝でした。
 確固たる地盤を持っていなかった故の力のなさで、国民が期待するほどの成果は上げられませんでしたが、人々のパワーを感じたのはあのときが最初でした。

 テロでなくとも、その主張が国民の大多数を納得させるものであるのなら人々を動かすことはできるのではないでしょうか。

 そんなことをつらつらと考えた休日だったのでした。

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by sarasayajp | 2009-05-30 05:12 | いろいろ |
2009年 05月 27日 |
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 アルボルズ山脈の中、山また山を越えて調査に出かけた先で、野生のチューリップに出会いました。
 ダマーヴァンド山麓の野生のチューリップは非常に有名ですが、有名でなおかつテヘランからのアクセスが良いことから、テヘランの人々によって荒らされてしまい、随分と数を減らしてしまったとのことです。

 今回私が訪れた場所は、冬は雪に閉ざされ、住民も冬期は町へ移動するというほどの場所でした。
 村の関係者以外はまず通ることのない山道の傍らに咲いているチューリップと、乗用車では登り切れないような場所すら所々ある山道とに、不便なのだけど野生の植物のためには良いことなのかもしれないと思ったのでした。

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2009年 05月 25日 |
 テヘラン市内に大統領選挙のポスターが見られるようになると同時に、大学の中でも大統領選挙関連のポスターが見られるようになりました。
 とはいってもムーサヴィー氏のものだけですが。
 学生は基本的に経済政策の点からムーサヴィー氏を支持しているようです。

 現在の大統領に対しては、「経済音痴」としか言いようのないばらまき政治や、革命防衛隊優先の事業発注や人事など、とてもではないですが健全とは言い難い経済政策が露骨です。
 まあ、それでも、人間は現金には弱いですから、現金をばらまいてもらえば大統領を支持する人もいるのは確かです。でも、「○○をします」と言っておいて予算不足などを口実に中止、ということも多く、本当に彼のばらまきの恩恵にあずかっている人がどれほどいるのだろうかとの疑問もあります。

 日本の支給金と同様に、国民に一定金額を支払うとか、大学の寮生に現金を支給するとかいった話もありましたが、予算不足を口実に、途中でやめてしまったり、金額が減らされたりしたようです。
 現金でなければいいだろうとばかりに、ノウルーズ明け二にはじゃがいもを無料で配ると発表しましたが、これも「選挙対策だ」との批判を受けて一部では行われたものの、結局は取りやめになったようです。
 じゃがいもに関しては、「豊作で倉庫で腐りそうになっているから」無料で配ることにしたのだとのことでしたが、その割に、じゃがいもの値段は下がっていませんでしたし、無料配布の話が出て、配り始めてから値上がりを始めたという話もあります。

 なんだかよくわからないな〜というのが正直なところです。

 そんなこんなで、もうすぐ社会に出ようという学生たちにとっては、健全な経済活動が行われている社会、就職の心配をしなくて済む社会、自由が認められる社会がなによりも大切なのだろうなあというのは見ていて十分に分かります。
 しかし、だからといって、授業をサボって政治活動に精を出すのは止めて欲しいなあとも思ってしまう今日この頃なのでした。

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by sarasayajp | 2009-05-25 19:04 | いろいろ |
2009年 05月 23日 |
 昨年の秋、折り重なる山々を背景に、円錐形の丘の上にすっぽりと建つ塔の写真に心引かれ、あまりにおおざっぱなアドレス(村の名前が書いてあるだけ!)を頼りに出かけてきました。

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(これと同じような角度からの写真を見て行きたくなった)


 現地に着いて、アドレスにあった村へ行き、この遺跡へ行きたいのだが道を教えてくれと言うと、村からは離れたところだとのこと。行き方を教えてもらって砂利道をがたがたと進みますが、行けども行けどもそれらしき姿は見えません。
 農作業をしている人を見付け、改めて道を聞くと「道を間違えているよ」とのこと。「正しい」道を教えてもらい、そちらへ向かいます。ほこりを巻き上げ、山道を走れども走れどもやはりそれらしき姿は見えません。
 前方からやってくるバイクの男性に訪ねると、「道を間違えているよ」とのこと。改めて「正しい」道を教えてもらい、そちらへ向かいます。
 もう一度違う入り口から山道を走りますがやはりそれらしき姿は見えません。

「このまま行くと、カスピ海側に出るような気がするんだけど」
「うん。そうだよね」
「そろそろ日も傾いてきているし、帰った方が良いと思うんだけど」
「うん。そうだね」

 と、この時は結局何時間もうろうろしただけで終わってしまったのでした。

 そして先日、今度は同じ地域を調査のために走り回っていました。
 ある村で「この聖廟はどこにあるの?」と聞くと、「湖を挟んで反対側だよ」とのこと。どうしてそんなに離れた位置にある聖廟がこの村の域内にあるなんてなっているんだ、湖の向こう側といったら州境を超えてしまうんじゃないの?だいたい、湖の向こう側にも村はあるんだから、どうしてその村の名前をアドレスに使わないんだ。等々、ぶつぶつと言いながら車をぐるりと回しました。
 湖の反対側で尋ねると、ここをまっすぐ行けばあるよ、とのこと。
「そういえば、前にここで塔を延々と探したよね〜」などと言いながら車を走らせ、最寄りの村と教えられた村で、バイクの二人連れに道を尋ねました。
「それなら、ここをまっすぐ行って、マーダル果樹園の先のハーキー(未舗装)の枝道を行くとあるよ」
「そんな言い方じゃ分からんよ。ここをまっすぐ行くと、『ここからザンジャーン州』という看板があって(我々がいるのはギーラーン州)、それからすぐまた『ここからガズヴィーン州』という看板がある(目指す聖廟はこの州の管区内)」
「ふんふん」
「その、『ザンジャーン州』の看板の手前50メートルくらいの所の左手に、ハーキーがあるから、それをまっすぐ行けばある」
「どうもありがとう」

 教わったとおりに行くと、確かに細い砂利道があります。そこを延々と走ること数キロ。
「本当にここでいいのかな」
 と不安になった頃、分かれ道があり、矢印付きの『セミーラーン遺跡群』の看板が。
「これって、前回探しても探しても見つからなかったのじゃん」
「どうするの?」
「ついでだからここも寄ってみよう」
 と矢印の通りに曲がると、プレハブの遺跡の管理事務所があります。我々を見て、管理人がやってきます。一応、と思い、目指していた聖廟を知っているかと尋ねると、「遺跡の中にある」とのこと。なんだかがっくりしてしまいました。この二つが同じ場所にある可能性に全く思い至らなかったこちらも悪いのですが、どこかにそう書いていてくれていたらもう少し楽だったかもしれないのになあと、ちょっと思ってしまったのでした。

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 雷雲が接近していたため、あまりゆっくりと遺跡を見て回ることはできなかったのですが、なかなか迫力のある遺跡群に満足して帰ってきたのでした。

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(これが今回目標にしていた聖廟)


 それにしても、遺跡を管理する文化財保護・観光庁も、聖廟を管理するワクフ慈善庁も、アドレスの書き方があまりに不親切なのは間違いなく、もう少しアドレス表示に工夫をして欲しいなあと思った一日だったのでした。

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2009年 05月 15日 |
 ここしばらく、テヘランにいるより地方に出ている時間の方が長くなっているような感じです。疲れが取れないせいなのか、テヘランの空気の悪さが原因なのか、咳が止まらず困っています。特に風邪でもインフルエンザでもなさそうなのですが。

 時々咳き込んだり、咳のせいでがらがらな声で授業をしたりしていると、学生が「先生、水を持ってきましょうか?」と言ってくれたりすることがあります。こういうところは非常に優しいし、良い子たちだよなあと思うのですが、その一方で、「アルバイトがあるので、中間試験の日程を変更して下さい」という図々しい申し出をしてきたり、「今学期の授業はあと二週間で終わりです」と勝手に宣言したりする厚かましさは何なんだろうなあと、今学期も終わりが見えてきて、一日も早く授業を終わらせたい学生との攻防に少々うんざりする今日この頃なのでした。

 休みたいなら自分で勝手に休め、他の学生や先生を巻き込むな、と思うのは実はおかしいのだろうかと、思わず他国で教えたり勉強したりしている知り合いに尋ね回ってしまうのでした。

 そういえば、先日行われた大統領選挙の模擬投票は、ムーサヴィー氏が72パーセント以上の得票率で、13パーセントそこそこだった現大統領に圧勝だったようです。自分たちの近い未来に対する絶望がそこには表れているのだろうと思いますが、彼らの気持ちがイランを動かすのか、それとも絶望にとらわれて変えるための行動を起こすことすらしないのか。イランの未来はイラン人自身の手で、というイラン政府がことあるごとに掲げているスローガンは全くその通りだと思うのだけど、どうするのかな、と、とりあえずは期末試験と授業の終了日が気になって仕方がないらしい学生たちを目の前に思わずにはいられないのでした。

 もうひとつそういえば、なのですが。大統領選挙があるからということで、学校の授業期間が二週間短縮されることが発表されたとのこと。大統領選挙の日程そのものは随分前から分かっていたのだから、どうしてあと一ヶ月というこの時期になって突然、そんな措置を執るのか不思議でならないのでした。二週間も短縮されてしまったら、先生たちは授業の計画が狂って大変だろうにと思うのですが。それと、大統領選挙の投票とは直接関係のない生徒たちの授業を短縮することの関係が、今ひとつ分からず悩んでしまうのでした。

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2009年 05月 09日 |
 一年生の漢字の授業でのこと。

 「通」という漢字について説明し、これまでに習った漢字との組み合わせ、ということで「通学」と板書し、「意味は分かる?」と聞いてみたところ、あちこちから「自動車教習所に通うこと!」「車の運転を習うこと!」との声。
 「学」はどういう意味?と聞くと「勉強すること」との正答。それを受けて「勉強するところへ行くことの意味だよ?」と言うと、なんだか腑に落ちない顔。「つまり、学校へ行くこと」と言い直すと、「え〜〜〜」との反応。

 「自動車教習所に通うこと」というのはいいなあと、ちょっと楽しくなってしまったのでした。

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2009年 05月 04日 |
 ネットが切れてしまったのと、三日間、仕事でカスピ海岸に出かけていたため、先日の「模擬投票」に関して言葉足らずなままになってしまっていました。

 「大統領選はやはり現大統領が有利でしょうか?」といったご質問を受けることがあるのですが、よく分かりません。イランでは有利だと言われていた人物が落選し、意外な人物が大統領になってしまうということがここ三回の大統領選挙で二回ほどあったからです。

 で、先日のテヘラン大学での模擬選挙ですが、まず、現大統領閣下は立候補を表明していなかったはずです。ムーサヴィー氏(ポスターの一番上の写真の人物。革命直後の1981年から89年まで首相)やキャッルービー師にしても、立候補の表明はしましたが選挙公約は正式には掲げていなかったような気が。まあ、一応、どういう政治姿勢なのかは分かっているから良いだろう、閣下については現在の演説等から政治姿勢は分かるだろう、ということなのだと思うのですが。

 最近の世論調査ではムーサヴィー氏が有利との結果が出ていると言われていますが、私の周囲では「どうせ閣下が当選するでしょ」という人がほとんどです。それ以前に「選挙に行くつもりはない」という人物ばかりです。確かに棄権も一つの意思表示かもしれませんが、国民の権利であり義務である投票をしないで政治に文句を言うのはちょっと違うんじゃないかなと〜これは日本の人たちにも当てはまりますが〜思わずにいられません。

 そういう意味では、模擬投票にどのくらいの学生が参加したのか、ちょっと興味があるのでした。

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by sarasayajp | 2009-05-04 12:19 | いろいろ |
2009年 05月 01日 |
 朝、大学の一角に不思議なポスターが貼ってありました。
 来月に行われる大統領選挙に立候補を表明した、あるいは立候補を見込まれている三人のポスターです。

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 何かと思ったら、「テヘラン大学内で模擬選挙(という言い方が正しいのか?)をするので投票しましょう」という告知でした。

 イランでは確か16歳から選挙権があったはずなので、大学生はよほどのことがなければ選挙権を持っているはずです。その彼らに選挙前に投票をさせるわけ?と、ちょっと不思議な感じだったのでした。一種の世論調査のようなものなのでしょうか?

 学生達と政治に関する話は出来るだけしないようにしているのですが、私の周囲では大統領選挙に行くと言っている人は皆無です。また史上最低の投票率を更新するのでしょうか。

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