イランという国で
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サルバーズ
2007年 04月 27日 |
 昨日は一日中外出していて新聞を買い損ね、テレビも全然見ないまま疲れ果てて寝てしまったために確認は取れていないのですが、外出中に聞いた話によると、大統領閣下が大統領としての任期を七ヶ月返上するとか。何のためなのかはよく分かりませんが、そのように言いだしているのだそうです。
 もし本当に任期を短縮するとすると大統領選挙が早まり、そうすると選挙が国会議員選挙に重なってしまうのでこちらも前倒しにしなくてはいけなくなるから面倒なことになるよ、とのこと。
 本当に任期の返上が認められるのかどうかは分かりませんが、七ヶ月早めたところで任期はあと1年半は残っているわけで、「別に明日辞めてくれてもいいんだけどなあ」という人々の声は掛け値無しの本音だと思います。私も、アパートの契約更新の際の例年にない値上げには青ざめていて、地価の上昇を抑えてくれる人に議員にでも大統領にでもなって欲しいと思わずにいられません。

 お話し変わって、先日の銀行強盗ですが、三人組の強盗が銀色のコルトを持って「警備の兵士がいた銀行内で」行った犯行だとか。
 犯人の一人はその場で射殺され、残り二人も逮捕され、銀行には特に被害もなく、昼には通常営業に戻っていたようです。
 「兵士がいたのにそういうことするのかなあ」と言った私に、「兵士ったってサルバーズ(徴兵期間中の兵士)でしかないんだから子どもだろ。見くびってたんだよ」というあっさりした返事。
 「でも、すぐに事件は解決したわけじゃん」と言うと、「でも射殺する必用はないだろ。頭に血が上って、足を狙うとかできなかったんだよ。逃げ出さなかっただけ上等だろうけど」とのこと。「でもまあ、銀行に兵士を置いて悪いことはないよ。それがバッチェ(子どもの意味)だったとしても効果はあるだろうね」という結論。
 銀行に銃を持った兵が立っていることは国の方針なのかと尋ねてみたところ、銀行の支店それぞれの判断で、営業時間中ずっと兵にいて欲しい場合は1日8万リヤール(900円くらい)を国に支払って兵を派遣してもらうのだとか。それをしない本支店の場合は兵が定期的に巡回してくるのだそうです。
 コルデスターンなど国境州に置かれている文化財保護庁の支部などにも時々兵士がいて、どうして文化財保護庁に兵士が?と不思議に思っていたのですが、これも調査の際の警備のために国から派遣してもらっている兵士だったのかなあと思ったのでした。

 また少し話が変わるのですが、戦争が高度化というかどう表現して良いのかちょっと分からないのですが、専門的な技術を必用とする分野が増えている現代の軍隊において徴兵制度というのは必用なのかなあと、ちょっと疑問に思わないでもありません。へぼへぼなよなよしたテヘランの男の子たちを見ていると、ちょっと軍隊で鍛えてもらえ、と思うときもなきにしもあらずなのですが、でもやはり、大学で教えていると、大学を卒業してすぐの2年間近くを軍隊で過ごし、大学でせっかく覚えた知識をその間に忘れてしまったりしているのを見ると、その意義について悩んでしまうこともしばしばです。
 口の悪い友人に言わせると、「イランは結局、そんな高度なことはしていなくて、人海戦術でないと戦争ができないって事だよ」とのことですが、若い有為の人材を消費しないようなシステムと外交が本当の政治なのではないのかしらと思うのですがどうなのでしょう。古典ペルシア文学にも「軍は常に整えておけ。しかし戦争にならないように努力することが為政者の務め」とされているし、これは正しいことなのではないかしらと思うのです。

 追記

 コメントでのご指摘があって気がついたのですが、上の文章では私の意図が明確に伝わりにくくなっていました。

 私は、徴兵制ではなく、職業軍人による軍隊を訓練し有事に備え、なおかつその軍を使わずに済むような政治を行うべきと考えております。
 徴兵期間中の二年間で学ぶことも多いでしょうが、それでもそれに費やす予算や人的資源の無駄など色々と疑問に思うことがあるのです。

 以上、補足をさせていただきます。

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by sarasayajp | 2007-04-27 16:08 | いろいろ |
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