イランという国で
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イランにはお金があるのやらないのやら
2006年 04月 28日 |
 先日、大学の給料が一年遅れだという話をしましたが、これは大学だけのことでなく、イランの公務員の多くが体験していることです。
 どうして断言できるかというと、IRIB(イランの国営放送)でバイトをしていたときにそこで働く職員から直接聞いていましたし、新聞の読者からの苦情欄を読めば毎日のように、給料が支払われないという公務員(特に学校の先生)からの訴えが載っているからです。

 もう三ヶ月も給料を支払ってもらえない、給料を全額支払ってもらえない、そんな話ばかりです。
 イランという国は公務員に給料を支払うことができないくらい貧しい国なのでしょうか?

 そんな情況であるにもかかわらず、我らが親愛なる大統領閣下は、公約に掲げた「就業機会の拡大」を実行するために、公務員の数を増やしました。
 ハータミー前大統領時代に「若者の就業機会を増やすため」ということで、働いているのかいないのか分からない、従軍経験があるというだけでそこにいた公務員をやっとこさ整理したばかりだというのに、元の木阿弥です。
 特に仕事があるわけでなく、そこにいるだけの公務員を増やしてどうするつもりなのでしょうか?
 更に言うなら、能力ではなく、コネと「バスィージである」ということが優先される採用が、真にイランのためになるのでしょうか?

 もう一つ言うのなら、「パレスチナの公務員に給料を支払うためにハマスに援助を行う」という大統領閣下の方針は何なのでしょう?
 自国の公務員に給料を払わないで他国の公務員に給料を支払ってやるというのは、どこをどう押したら出てくる考えなのでしょうか?
 自国民を幸せにできない人が、他国民を幸福にできるなどと本気で考えているのでしょうか?
 大統領がまず行うべきことは、自分を支持してくれた(ことになっている)国民に対して、彼らが給料をもらう権利を保障してやることではないのでしょうか。清貧を旨とし、国民すべての平等を目指しているという方なのですからそのくらいのことは分かっていらっしゃると思うのですが、最近の行動を見ているとその行動に疑問符をつけないではいられません。

 つい数年前まで、大学教授の給料は家族を養うことができないくらい低く、教授といえどもいくつかの仕事を掛け持ちするのが当たり前のことでした。
 しかし、それでは大学での研究や、学生の指導ができないということで、教授がちゃんとした生活ができるだけの給料を保証しようということになり、そこそこいい給料が「毎月」支払われるようになりました。
 ところが、どういう訳なのか、やはり以前の水準で十分だと国会が言いだして、もう一度大学教授の給料を減らそうという案が提出されたといいます。ふざけた話です。大学教授たちが、イランを見捨てて、外国へ行こうと考えるのも当然です。また、海外へ出て行ったイラン人留学生がイランに帰りたくなるのも当たり前でしょう。大学教授だけではありません。イランではやっていけないと考える人々が海外を目指すのは当然の流れでしょう。
 しかし大統領閣下は、先日の演説の中で、「イランに留まりたくない人間はさっさと海外に出て行ってくれて結構」と言い放ったそうです。すばらしい話です。
 ハータミー前大統領時代、頭脳流出を食い止めるためにどうしたら良いか、という議論を行っていたはずなのに、そんなことはどうでもいい、「革命万歳!」と叫ぶ人だけがイランに残ればいい、と国の方針は大転換をしたようです。

 給料が支払われないとか、バスィージが力を増していることに不満を持つ人は多くいるように見えるのですが、意外と大統領閣下への批判は聞かれません。「大統領は貧しい人たちの気持ちを分かっている」「これから我々にも恩恵があるはずだ」などという声をよく聞きます。
 しかし、海外に住むイラン人は、かなりイランの行く先を不安視しているのは確かです。

 イランがどういう方向へ進むつもりなのか、まだ今一つはっきり分からないところとですが、少なくとも、公務員にはちゃんと給料を支払う国「信頼できる国」であって欲しいなあと思うのです。




 大統領閣下につけられたあだ名(?)で一番多いのが、

 アフマグ(=馬鹿の意味)ネジャード

 のようです。
 これを載せたら、このブログがイラン国内で閲覧禁止になるのではないかと、少々心配ではありますが、おもしろかったので。




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by sarasayajp | 2006-04-28 14:11 | いろいろ |
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