イランという国で
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忘れずにいたいこと
2005年 09月 05日 |
 アフガニスタンで行方不明になっていた日本人教師の遺体が見つかったとのこと。
 ご家族並びに関係者の皆様にお悔やみを申し上げます。

 日本人がアフガニスタンで行方不明、という報道を目にした時からこの結果は予想していたので、正直なところ、「やっぱり」という感想しか抱けませんでした。

 アフガン人の友人に聞いても、「イラクのような危険な状態ではないけど、治安が良いとは言いがたいから、もしアフガニスタンに遊びに来るなら、私や私の家族と絶対一緒に行動してね。そうでないと、持っているものを取られるか、それだけなら良いけど殺されるかもしれないから」と言います。

 一時に比べるとアフガニスタンの状態も良くなったそうですし、少しずつ社会基盤の整備も進んでいるそうです。特にカーブルやヘラートなど都市部では治安もそれなりになりつつあり、経済的にも上向きつつあると聞いています。しかしそれでもまだ、多くの人々が日本人に比べれば貧しく、また武器なども国内のどこでも手に入れられる国であることも確かです。
 そんなところへ何の用心もしないでふらっと行ったとしたらどうなるでしょう。危険な目に遭うのは何回かに一回かもしれません。それでも、その一回が、致命的である確率が周辺諸国に比べれば残念ながら高いのです。

 殺された方はこれまでにも何度かアフガニスタンへ行き、子どもたちの写真を撮っては教え子たちに見せていたと聞きました。
 彼らに何があったのか今の段階では分かりませんが、慣れにより、危険に対する感覚が鈍くなってしまったのかな、と思わずにいられません。
 子どもの写真を撮るのは楽しい。それもアフガニスタンの子ども。教え子たちはその写真を見て感心してくれる。これまでに危ない目に遭わなかった。今度も大丈夫だろう。

 私自身、写真を撮ることが好きで、見知らぬ土地へ行くことが好きだから、彼らの気持ちは分からないでもないです。だから、一方的に非難をすることはできません。ただ、何というか、残念なのです。

 日本人は金持ちで、無邪気に無警戒であるというのはイランでは有名です。アフガニスタンでもそう思われていることでしょう。そんな中、高価なカメラを見せびらかし、大金を身につけていることを示唆したならどうなるか。彼らは全く考えなかったのでしょうか。英語が得意だったそうですが、自分たちの目的地についての情報収集は行わなかったのでしょうか。

 イラクで香田君が殺された時のことを思い出してしまいました。

 彼が殺された時にも、彼のものの考え方に色々と考えさせられましたが、今回も同じように頭の片隅にもやもやとしたものがこびりついています。

 好奇心と、(らくだのさん命名の)なんちゃってジャーナリスト的な考え方と、危機意識の置き忘れと。

 情報収集と、想像力、そして危ないかなと思った時に踏みとどまれる勇気。そこを訪れることが命よりも大切なことでない限り、これを忘れずにいたいと改めて思ったのでした。命をかける義理も義務もないのですから。

 もちろん、イラクやアフガニスタンでなくとも、どんなに治安の良い国へ行ったとしても事故や強盗、その他危ない目に遭う可能性はあるので、そんなことばかり言っていたらどこにも行けないよ、というのも確かかもしれないのですが、何とも難しい問題です。
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by sarasayajp | 2005-09-05 14:12 | いろいろ |
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