イランという国で
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ベリーダンスはどうして許されるのか?
2004年 09月 20日 |
 Rakudanoさんから昨日、突っ込まれるとつらい質問を受けてしまいました(笑)。

 その質問は、貞節を重んじるイスラームにあって、どうしてベリーダンスのように、女性が肌もあらわに人前で踊ることが許されるのか、というものでした。

 端的に言えば、「男性が見たいと思っているから許されている」なのですが、これではあんまりですので、色々と考えてみました。

 イスラームの教えに従うなら、不特定多数の男性の前で肌を見せ、まして踊ってしまうなどということは許される行為ではありません。

 イスラーム革命以前のイランにも女性ダンサーはいました。しかし彼女たちは革命後逮捕され、投獄されています。この投獄先が、売春婦や麻薬中毒患者を収容する施設だったことからも、彼女たちがイスラーム的見解から売春婦と同列に扱われていたことが想像できます。

 まだイスラーム世界に奴隷制が存在していた頃、金持ちや王侯貴族の館で美しい奴隷娘たちが踊りを見せたり、楽器を演奏して宴会を盛り上げていたことが文献などの資料から分かります。つまり、非ムスリム、あるいはムスリムだったとしても自由な階級よりも一段下の階級に置かれた女性たちの仕事だったのです。

 詩の中にも酒場に酌とりの妖艶な女性が登場して男性の心を悩ませていますが、これは文学的な想像力による女性なのか、実際にそういう女性がいたのかどうか確かめられません。
 もしいたのだとしても、宗教的にまじめな家庭の女性が働いていたとは思えませんので、身分の低い女性だったのではないかと思います。

 奴隷制が廃止された後も、宴会を盛り上げるためにこうした女性たちに対する需要があったことは想像に難くありません。そこで今度はお金をもらって踊る女性たちが登場します。

 西欧化が進む社会の中で、彼女たちの活動の場は広がっていきました。バレエや民族舞踊や演劇が上演されるなら、自分たちが踊ったっていいじゃないの、需要があるんだから、ということで、彼女たちの活動の場も、家の中から外に広がっていったのです。

 イランやサウジアラビアのような国は別として、世俗化した国ではイスラームを理由に彼女たちを取り締まることがありませんので、ベリーダンサーも職業の一つとして存在し得るのです。でもやはり、宗教的にまじめな人たちからの蔑視は受けるようです。

 ベリーダンスの神髄は、おへその周辺にさざ波が立つように踊ることだそうです。豊満な女性でないと難しいですよね。

 表向き禁止されていますが、踊りが好きなイラン人は沢山いて、ホームパーティーなどではみんな踊っています。体のラインもあらわなドレスを着て、腰をくねくねさせながら踊っている女性たちを見ると、くらくらしてしまいます。これは日本人には難しいですね。
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