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チャハールシャンベ・スーリー
2005年 03月 16日 |
 今日はチャハールシャンベ・スーリーです。この数年、この日はイランで最も危険な日となっています。


 チャハールシャンベ・スーリーとは、一年の最後の水曜日の夜に、家の前で火をおこし、その上を飛び越え、翌年の息災を祈るというものです。
 日本でも大晦日にお寺などでにたような行事を見ることができますし、お水取りの大松明などもこうしたゾロアスター教の行事が仏教に入り込んだものだという研究者もいます。もっとも、本当にそうなのかどうかはまだ分かりませんが。


 これまでにもお話ししてきたように、イランを初めとする中東では日没と共に一日が始まります。ですから「一年の最後の水曜日の夜」というのは、私たちの数え方ですと「一年の最後の火曜日の夜」です。



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 こちらは私のアパートの前で行われていたひときわ大きなたき火。
 男の子が火をつけた花火を振り回して大変な騒ぎになっていた。








 日が落ちると家族がみんな家の前に出て、色々と燃えやすいものを使ってたき火を作ります。そして、来る年の無病息災を祈って火の上を飛ぶのです。




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 これは何か家具を燃やしているらしい。チャハールシャンベ・スーリーには先日お話ししたハーネ・タカーニーで出たゴミを燃やすという役目もあるのでは?と思うほど、みんな、家の中から様々な可燃物を持ち出している。






 「イスラーム的でないもの」の排除を目指していたイスラーム政権は、一時、このチャハールシャンベ・スーリーを禁止していましたが、人々はそんな命令には従わず、この行事を行い続けていました。そして四年ほど前だったでしょうか、根負けしたイスラーム政権はチャハールシャンベ・スーリーを合法化したのです。
 そして合法化された後、人々はおおっぴらにチャハールシャンベ・スーリーを行うことができるようになり、行事そのものが派手に、そして変質してきました。
 今ではすっかり、爆竹を鳴らしたり、花火を使ったりと、子どもたちが外に出て大騒ぎをするための行事になってしまいました。この時期が近づくと、街のあちこちで爆竹や花火が売られ、あるいは市販のものよりももっと派手に鳴る爆竹が欲しいと、子どもたちが材料を買ってきて自分たちで手作りしたりします。このため、火事が起こったり、けがをする子どもが毎年出ます。


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 火の上を飛ぶ女の子。ちょっと写真では分かりにくいが、この家族は四つ並べた火を順番にぴょんぴょんと跳んでいた。
 子どもなどは、火を飛ぶように大人たちにけしかけられるが、時々怖くて泣き出してしまう子も。
 また、最近では、若いカップルが手をつないで跳んでいるのも見られる。



 こうして爆竹を用意して、日没前から気分の盛り上がった子どもたちは、爆竹を鳴らし始め、たき火が作られる日没からは本格的に爆竹と花火の競演が始まります。あまりの爆音に、気分は市街戦です。実際、集団心理で歯止めがきかなくなってしまうと、たまたまそこを歩いていた外国人に爆竹を投げつけたり、窓の開いている自動車の中に爆竹や花火を投げ込んだりと、大変な目に遭う人もいます。

 そして、夜が更けると、今度は若者だけが通りに残り、たき火の残り火の周りを囲んで、音楽をかけ、踊りに興じたりするのです。


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 お母さんに連れられた女の子も、花火をもらってご機嫌。花火を振り回して見せて、周囲の喝采を浴びていた。







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 こちらは爆竹などの露天商。テヘラン北部にあるタジュリーシュのバーザール付近では、5メートルおきにこうした露天が並んでいた。
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by sarasayajp | 2005-03-16 04:42 | イラン人 |
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