イランという国で
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博士号
2012年 03月 17日 |
 選挙が終わり、大統領派が惨敗、ハーメネイー派が躍進、とのことですが、こうした勢力図が国会だけではなく、イラン国内のあちこちに影響を与えることになります。

 政治の影響が大学にまで及ぶのがイランらしいところ。

 私が博士号を取った後も、自分の足で調査を行い、記録をまとめていることに対してあちこちの役所などで言われることの一つに、「博士号を持っているのに、どうして研究なんかしているの?」があります。

「あなただって国に帰れば、政治家になるんでしょ?そのための博士号でしょ?」

 日本にも、政治の世界に対して野心満々な大学教授というのはいると思うのですが、人文系、それも語学や文学を先行している人ではそれほど多くないように思います。
 しかし、イランでは、どんな分野であれ、「政治の世界で出世するため」に博士号を取得する人が多いのだとか。
 確かに、どこの役所に行っても、書類にサインをするような立場の人達に、国内外で博士号を取得し、大学教授という肩書きを持っている人が多いのは事実です。内閣メンバーなどを見ていても博士号持ちが多かったように思います。大統領閣下も、その真正性に疑問を持たれてはいますが一応博士号持ちで、大学で教えていらっしゃったとか。厳格に守られているのかどうかは分かりませんが、国会議員は修士号以上を取得していることというのが条件だとも聞いています。

 テヘラン大学の学部長クラスを見渡してみても、政治家への野心満々という人がほとんどです。というか、そのためのステップとして大学教授をしているという感がありありです。ただ、どの有力者に連なるかということでその後の出世が左右されるのも仕方のないところです。大統領派だった人達は今頃青くなっているのではないでしょうか。まあ、人ごとではあるのですが、こちらの待遇にも関わってくるので気になるところです。

 日本では、所属する組織での肩書きで呼ばれることが多いですが、こちらではその人自身が所有している資格で呼ばれます。私だと「ハーノメ・ドクトル(博士さんくらいの意味)」です。その社会で何が重視されているかというのがよく分かる呼称だよなあと思うと同時に、こういう学歴社会も不思議な感じだなあと思うのでした。博士号を持っている人が必ずしも、組織や国家を運営するのがうまいとは限らないだろうになあと思うのです。

 ちなみに、もう一つよく言われるのが、「お金になるの?」です。
 博士号を持っているのに、お金にならないことをしているのはおかしなことなのだそうです。
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by sarasayajp | 2012-03-17 19:06 | いろいろ |
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