イランという国で
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もじゃっう゛ぇず
2011年 12月 24日 |
 以前、私が持っている当局からの調査許可書を振りかざす運転手の話をしたことがあったと思います。
 似たような話はイランでも日本でもたくさんあると思います。
 自分に何か特別な力や立場があるわけではないのに、そうした力を持つ人や機関とつながりがあるというだけで、何かを勘違いしてしまうということは。

 特に、中央の権力が強く、許可書&警察国家であり、さらには外国人(より正確には自分の属するコミュニティーの外の人)排斥の気分が強いイランではそうした傾向が強く、閉口してしまうことがあります。

 先日、以前、調査に行った聖者廟を6年ぶりくらいに訪れました。
 様子がすっかり変わっているのでびっくりし、以前の様子と比べるべく、写真を撮ろうとしました。
 すると、背後から、「写真は禁止だ」と怒鳴りながら男性が近づいてきます。
 とりあえず、カメラを下ろし、自分の身分と目的を伝えたところ、「モジャッヴェズ(許可書)を持たない人間には写真は撮らせん」と偉そうに言います。
 まあ、けんかしても仕方ないし、と、「じゃあ、写真は結構です。でも、少しだけ話を聞かせてくれませんか?廟を立て替えているようですが、前の建物はいつ取り壊したんですか?それと、以前、調査でここを訪れた時には聞き損ねたんですが、どういう来歴があるのかお聞きしたいのですが」と切り出したところ、「話を聞きたいなら、許可書を持ってこい」とのこと。
 さすがにかちんと来てしまいました。
 私の周りでは、携帯電話のカメラなどで記念写真を撮っている家族連れなどもいます。彼らの写真撮影も禁止するのなら話は分かりますが、「外国人に対して強く出ている偉い自分」「許可書を要求することのできる強い立場の自分」に酔っているだけに見えてうんざりしてしまいました。

 何かというと禁止事項を増やし、規制をすることで立場の強さを示そうとしているように見えるイランの各種機関ですが、写真撮影について言えば、マスコミなどの規制に当たるイスラーム文化指導省によると、軍事施設等、撮影禁止となっている場所以外については、例えば、聖者廟やモスクの外観を取ることに特に規制もないとのことです。内部は許可が必要だそうですが。同じ事を、こうした宗教関連施設を管理しているワクフ慈善庁も言っています。

 これまでにも調査中にはいろいろなことがありましたが、今回の男性のように、話を聞くことにすら許可書を求めるというのは初めてです。
 こちらに許可書を求めるのなら、向こうにも、許可書の提示を要求することができる立場であることを証明する文書を見せてもらいたいなあと、ついつい思ってしまいます。必殺、許可書返し。一度言ってみたいものです。

 こういう人物に当たるのは、都市部に割と近い、都市に吸収されかかっているような農村に多いのですが、あまりの多さにうんざりしていた数年前、イスラーム文化指導省の外国プレス担当者に対し、「撮影禁止の場所以外の撮影は許可されている」という証明書を発行してほしいと言って笑われたことを思い出してしまいました。
 でも、考えてみたら、この数年は、許可書のおかげということもありますが、こういう人物に当たること自体が少なくなっていたのだなあとも、しみじみ思い返してしまった出来事だったのでした。
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by sarasayajp | 2011-12-24 04:47 | イラン人 |
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