イランという国で
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ミーハー
2011年 11月 16日 |
 土曜日・日曜日と、テヘランで第二回イスラム世界出版会議という国際会議が行われていました。
 主催者に名前を連ねる出版社のプロジェクトに加わっている私も、著作家枠で会議に招待されていました。
 「絶対に来てちょうだいよ」という出版社の人の電話に、午前中の授業が終わってから会場へ。

 午後の部が始まる直前に会場入りすると、出版社のスタッフの人が見つけてくれ、「コーラン分科会にいらっしゃいね。ホッラムシャーヒー氏も講演をするから」という命令が下りました。
 コーラン関連のプロジェクトに関わっているとはいえ、コーラン分科会というのは少し畑違いだよな〜。でも、ホッラムシャーヒー氏(ハーフェズの詩集の解説などを行った文学者であり、コーランのペルシア語訳者の一人←私も博士論文を書いた際にこの翻訳のお世話になった)の講演というのは聞いてみたいな〜。と、ミーハー心に誘われて、コーラン分科会の会場へ。
 会場に入ってみると、公用語はアラビア語という世界です。これは早まったかと思ったのですが、同時通訳が入っていてほっと一安心。よく見ると、アラビア語に堪能なはずのルーハーニーたちも同時翻訳のイヤホーンを使い、ペルシア語で質問をしているのを見て、また一安心。

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右はレバノンから、その隣はエジプトからの出席者。左は分科会の司会進行を担当したイラン人ルーハーニー。


 会場には、ロシアやトルコ、アフガニスタン、ケニヤ、ナイジェリア等、外国からの参加者も多く、同時通訳も、アラビア語、英語、フランス語、ペルシア語の四カ国語だったようです。後で聞いたところによると、世界40カ国から、イスラム関連書籍の出版を行っている出版社の関係者を招待したとのこと。

 と、分かったような分からなかったような、コーラン関連の話をたっぷり聞いて帰宅。
 翌日、朝から、ビザの更新の手続きのため文科省や外事警察を回っていたところ、件の出版社から連絡が。「今日の夜、大統領官邸で式典があるのだけど、あなたが出席したら大統領も喜ぶと思うのよ。ぜひ来てちょうだい」とのこと。
 別に大統領の支持者でもなんでもないし、外国人出席者が多い方が見栄えがいいから招待された、というのは分かっているとはいえ、普通には足を踏み入れることが難しい大統領官邸に入ることができるなら行ってみたいな〜と、またまたミーハー心に誘われて、夕方に入っていた予定をキャンセルし、待ち合わせ場所の出版社前へ。
 「鞄や携帯電話は持ってくるなっていうことだから、ここに置いていってちょうだい」ということで、出版社に荷物を全て置き、財布と鍵束だけを持って官邸に向かって出発です。

 何回かのセキュリティーチェックを抜けて、式典が行われる小ホールへ入ったのが午後6時頃。
 外国人客は一番前へ、ということで、SP席の真後ろという招待客としては最前列で、式典が始まるのを待ちます。
 しかし、待てど暮らせど大統領閣下は現れません。式典の開始は7時と聞いていたのですが、結局、大統領が登場したのは20分遅れでした。
 初めて生で大統領を見た感想は?と、翌日、知人から聞かれたのですが、「思っていたより小さくなかった」というのが第一印象。それから、「(ジャンパーではなくてスーツのためか)テレビで見るよりぱりっとして見えるなあ」。おめかしをしていて時間に遅れたのか?と思ったほど。
 もちろん、直接話す機会などはなかったわけですが、興味深い体験ではありました。

 海外では、大統領のとんでも発言ばかりがクローズアップされますが、陰謀史観があまりに強すぎることなどを除けば、意外と正論を言っていたりするのだよなあということを、式典の最後の演説を聴いて思ったのでした。私の周囲は海外からの招待客ばかりだったのですが、同時通訳を聞きながら、うなずいていたりメモを取っていたりという人も多く、植民地を経験した国の人達にとって、「自立」「独立」「植民地支配の排除」というキーワードはのほほんと過ごしてきた私よりも強い意味を持つのだろうなあと感じたのでした。

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 大統領府入場券。セキュリティーを抜ける度にパンチの穴が増えるらしいのだが、三回目のセキュリティーからは、入場者が多く、間に合わなくなったらしい。下は国際会議会場でのID。

 今回しみじみ思ったのは、イランのコートにスカーフという服装は、たとえ急に大統領も列席するような式典に招かれても慌てずに済むので助かるなあということでした。逆に、おしゃれに気を遣わなくなってしまうので、日本では困ってしまうのですが。
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by sarasayajp | 2011-11-16 05:34 | いろいろ |
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