イランという国で
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やふちゃーる
2010年 02月 06日 |
 文化遺産・観光庁によってきれいに修復されたヤフチャール。

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 イラン各地に残るヤフチャールの形式から見てもこんなもんかな、とは思うのですが、以前のぼろぼろだったころの状態からこの形になるかなあ?と思ってしまうのも事実で。
 ということで、以前の写真を探したのですが、なぜか見つかりません。日本にディスクを置いたままにしているようです。

 まあ、それはともかく、修復されたことによる効果があるのは間違いありません。
 その一つは、これまでこうした史跡に目を向けることがあまりなかったイランの人たちに、「こんなところにこんなものがあったのだ」と目を向けさせることができるということです。

 このヤフチャールというのは、別にこの写真のものだけではなく、イラン各地に手入れをされることもなく、風化するに任されたまま残っています。ちょっと田舎へ行けばほぼどこでも見ることができるのではないでしょうか。ところが、そのままでは単なるハラーベ(廃墟くらいの意味)にしか見えないため、それがヤフチャールであるとあまり注目してもらえません。でも、修復することで注意をしてもらうことができるようなのです。

 私たちが上の写真のヤフチャールを「こんなんだったっけ〜」と言いながらうろうろしていると、若いイラン人のグループがやってきました。
「なにこれ」
「え〜深い〜」
 などと口々に言う中、一人の女の子が詳しいのか説明を始めました。
「これはね、水をためておくものなのよ」
 我々の内心の声:「ちが〜〜う!!」
「雨が降ったときにね、ここに水が集まるようにして、それ以外の時のためにためていたのよ」
「へ〜〜〜」
 我々の内心の声「いや、その説明そのものは別なものに関しては完璧な説明なんだが、これは違うぞ!」

 ヤフチャールとは、いわゆる氷室のことで、冬に降った雪や氷をここに集めて置くための施設です。外気温を内側に伝えないよう分厚く日干し煉瓦でドームを作り、なるべく長く雪や氷を持たせるようにした砂漠の知恵です。現代ペルシア語では冷蔵庫をヤフチャールと言いますが、それはこの氷室から来ています。

 ちなみに、女の子の説明していたのは「アーバーンバール(貯水庫)」と呼ばれるものでヤフチャールとは違うものです。女の子が説明していたように、天水を集めるタイプのものと、カナート(地下水路)で引いてきた水を利用するためのものとあります。

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アーバーンバール(於:アルデスターン)

これはカナートで引いてきた水を利用する形式のもの。カナートの掘られている深さまで階段で下りていく。


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アーバーンバール(於:ホルモズガーン州)

こちらは女の子が説明していた雨水をためるもの。雨水を導くため四方に入り口が作られている。


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上のアーバーンバールの中はこんな感じ。水がたまっている様子が分かる。


 と、ちょっとずっこけたものの、きれいにすれば、こんなところで足を止めそうにない若いグループでも見物に車から降りてくるんだなあと感心したのでした。

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by sarasayajp | 2010-02-06 14:48 | いろいろ |
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