イランという国で
sarasaya.exblog.jp
  ブログトップ
選挙直前
2009年 06月 12日 |
 学生の一人から、「土曜日と日曜日の試験が休みになるそうですが聞いていらっしゃいますか」と電話がありました。
 そんな話は聞いていないぞと、他の先生に電話をしたところ、その先生も聞いていないとのこと。その先生が学科長に確認を取ったところ、学生の情報はまさに正しくて土曜日と日曜日が急遽休みとなるとのこと。休止になった2日間の試験がいつになるのかは今のところ不明です。

 それにしても、そんな重要なことを大学はどうして教員に連絡しないのか理解に苦しみます。私は土曜日も日曜日も試験監督のために大学へ行かなくてはならない予定だったので、学生が事前に知らせてくれなければ、大学が休みになっているとも知らずに行っていたことと思います。テレビのニュースなどをきちんと見ていればいいだけ、という話もありますが、仕事やら調査やらで家にいない時間もかなり長いので、やはりきちんと連絡をしてほしいと思うのですが、イランだとニュース以外では連絡するということはしないのでしょうか。

 と、知人に文句を言っていたら、「まあ、選挙の結果、ムーサヴィーが当選したら学生は当然お祭り騒ぎで、落選したら抗議のデモになるだろうから、どちらにしても学生を大学に近寄らせないほうがいいと判断したのでは?」とのこと。確かにそれは言えているかもしれません。

 この数日は、テヘラン全体が妙にハイテンションで、「本当に投票に行くつもりがあるのか?」と思うような人たちまで選挙運動に便乗して、妙な恰好で道路に出て、自動車に箱乗りをしながら奇声を上げ、大音量で音楽を流しながら道の真ん中で踊っていました。単に普段押さえつけられている鬱憤ばらしをしているだけでは?と思わずにいられない光景があちこちで見られていました。
 二週間ほど前まで、大学で学生達が自分たちの将来を憂いながら真剣に選挙に取り組もうとしているらしいようすを見ていただけに、この数日の選挙運動の変質には正直戸惑いを感じないではいられません。報道を見ると、得票率が高くなるのではないかと予測しているものが多いようですが、なんとなく、選挙活動に参加しながら実際には投票しない人も多いのではないかという感じもします。

 大統領閣下の自宅のある地区では、ムーサヴィー支持派と大統領支持派が小競り合いを繰り返しているという情報を聞きつけ、一昨日、そこまで遠征してきました。
 ところが、閣下の自宅のある小路の入り口に兵士が一人立っているだけで、人気がほとんどありません。おかしいなあと思いつつ、警備兵に聞けば間違いなく閣下の自宅はここにあるとのこと。どのアパートなのか教えてもらえませんでしたし、写真撮影も許可してもらえませんでしたが、そうしていると、やはり閣下の自宅を見にきたという人たちが、徒歩で、あるいはバイクで、自動車でぱらぱらと通りかかっては、あまりに静かな様子に拍子抜けして去っていきます。
 なんということはない、投票日前の最後の演説を盛り上げるため、近所の大統領派の人たちが動員されていたために静かだったのでした。

 正直、ムーサヴィーが当選したところで、街に繰り出して騒いでいた若者たちを満足させるような「自由」が与えられるとは思いませんし、「マフィア」とも言われる利権を独占している勢力がある限り経済状態が劇的に良くなるとも思えません。結局、また、ハータミー前大統領の時のように、期待が大きかった分失望も大きいということになってしまうかもしれないなあと、余計な心配をしてしまう今日この頃なのでした。

人気blogランキングへ
[PR]
by sarasayajp | 2009-06-12 10:53 | いろいろ |
<< 投票翌日 ページトップ ネタ >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Yuzuki Skin by Sun&Moon